令和 3 年度は、提案募集結果も踏まえ、Beyond 5G に係る知財の取得や国際標準化に関する各種情報提
供、パートナーシップ形成の促進などの具体的活動を本格的に進めていく。
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Beyond 5G 研究開発促進事業
2030年代のあらゆる産業・社会の基盤になると想定される次世代情報通信技術Beyond 5Gについて
は、諸外国において研究開発等の取組が活発化している。我が国においても国際競争力及び安全保障の観
点から、Beyond 5G の要素技術をいち早く確立することが重要である。
Beyond 5G実現に必要な最先端の要素技術等の研究開発を支援するため、国立研究開発法人情報通信
研究機構(NICT)に公募型研究開発のための基金を創設するとともに、テストベッド等の共用施設・設備
を整備し、官民の叡智を結集した Beyond 5G の研究開発を促進する。
本事業を実施するに当たり、総務省では Beyond 5G 研究開発促進事業研究開発方針を定め、NICT に設
置した基金を通じて、次の 3 つのプログラムを実施する。
① Beyond 5G 機能実現型プログラム(Beyond 5G に求められる機能 / 技術分野ごとにプロジェクトを公
募し、大規模に推進するプログラム)
②Beyond 5G国際共同研究型プログラム(協調可能な相手国・技術分野を定め、戦略的パートナーとの
国際共同研究開発を推進するプログラム)
③Beyond 5Gシーズ創出型プログラム(多様な研究者の尖ったアイディアに基づく研究や、技術力を有
するスタートアップ・ベンチャーによるイノベーション型の研究開発を支援するプログラム)
また、Beyond 5G において活用が見込まれるテラヘルツ波や超高速光通信技術等に関連した研究施設・
設備を NICT に整備し、民間企業や大学等が活用することができる体制を構築する。
これらの取組によって、Beyond 5Gの実現に向けて、事業化を目的とした要素技術の確立や国際標準
への反映等を通じて、Beyond 5G における我が国の国際競争力強化等を図ることを目指す。
第 3 節 電波政策の展開
令和 3 年版 情報通信白書 第2 部 380 ICT政策の動向第5章