1-1-8 パートナーシップ構築宣言に関する取組状況
1. パートナーシップ構築宣言とは
パートナーシップ構築宣言は、「サプライチェーン全体の共存共栄と新たな連携」、「親事業者と下請事業者の望ましい取引慣行の遵守」に重点的に取り組むことで、新たなパートナーシップを構築することを、企業の代表権を有する者の名前で宣言するものである。2025年2月現在、60,000社を超える企業が宣言している。宣言は、2020年5月の「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」(共同議長:内閣府特命担当大臣(経済財政政策)、経済産業大臣)において導入が決定された。
政府としては、宣言の拡大と実効性向上のため、以下のような取組を実施している。
2. 宣言拡大に資するインセンティブ措置
(1)宣言企業の申請に対する補助金の加点措置の拡大
経済産業省、中小企業庁、その他の省庁の補助金において、パートナーシップ構築宣言の宣言企業への加点措置を継続しているほか、加点措置のある補助金を拡大している(中堅・中小成長投資補助金等)。
(2)賃上げ促進税制の適用に必要なマルチステークホルダー方針に位置付け
一定規模以上の企業が税制を利用するに当たっては、マルチステークホルダー方針の公表及びその旨の届出が要件となっており、当該方針において、パートナーシップ構築宣言について記載を行う必要がある。
令和6年度賃上げ促進税制 67 では、マルチステークホルダー方針の公表及び届出が要件となる企業の対象を拡大した。
具体的には、全企業向け賃上げ促進税制では、「資本金10億円以上かつ従業員数1,000人以上の企業」に加えて、「従業員数が2,000人超の企業」等も、また、令和6年度賃上げ促進税制において新設された中堅企業向け賃上げ促進税制では、「資本金10億円以上かつ従業員数1,000人以上の企業」を対象とした。
(3)株式会社日本政策金融公庫による「企業活力強化資金」の要件拡充
株式会社日本政策金融公庫の「企業活力強化資金」において、パートナーシップ構築宣言を公表している企業は、宣言内容に基づく取組を実施するために必要な設備資金や長期の運転資金について、長期固定金利の融資を受けることが可能となっている。
令和7年度は、宣言の更なる取組促進の観点から、金利水準の見直しを図り、特別利率での支援が可能となっている(令和7年3月開始) 68 。
67 令和6年4月1日~令和9年3月31日までの間に開始する事業年度が対象。全企業向け・中堅企業向け賃上げ促進税制の詳細は経済産業省ホームページを参照のこと( https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/syotokukakudaisokushin/syotokukakudai.html )。
68 企業活力強化資金の詳細については、(株)日本政策金融公庫ホームページを参照のこと( https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/14_syougousikin_m.html )。