⑤スケールアップに向けた経営計画の策定
第1章第1節では、経営計画の策定は、経営状況の把握、自社の強みや弱みの理解等に効果があることに加え、売上高や付加価値額といった業績の向上にもつながる可能性があることを確認した。ここからは、スケール別の経営計画の策定状況とスケールアップとの関係性について確認していく。
最初に、経営計画の策定状況を確認していく。第2-2-33図は、経営計画の策定状況について、スケール別に確認したものである。これを見ると、10億円以上の事業者では6割超が経営計画を策定しているが、「10億円未満」の事業者では「策定している」割合が5割未満であることが分かる。
かる。
続いて、経営計画の策定状況とスケール変動状況の関係性について見ていく。第2-2-34図は、経営計画を「策定している」事業者と「策定していない」事業者について、5期前のスケール別に、スケール変動状況を確認したものである。これを見ると、いずれのスケールにおいても、「策定している」と回答した事業者の方が、「策定していない」と回答した事業者よりもスケールアップを実現した割合が高いことが分かる。この調査結果から一概にはいえないが、経営計画の策定を進めることはスケールアップの実現に当たって効果的である可能性がうかがえる。
第2-2-33図 経営計画の策定状況(スケール別)
| スケール | 策定している | 策定していないが、今後策定する予定である | 策定しておらず、策定する予定もない |
|---|---|---|---|
| 10億円未満 (n=17,106) | 44.3% | 29.2% | 26.5% |
| 10億円以上~50億円未満 (n=5,934) | 64.9% | 21.9% | 13.2% |
| 50億円以上~100億円未満 (n=917) | 73.5% | 16.2% | 10.3% |
| 100億円以上 (n=556) | 77.9% | 13.3% | 8.8% |
資料:(株)帝国データバンク「令和6年度中小企業の経営課題と事業活動に関する調査」
(注)1.ここでスケールは、直近(1期前)の売上高に基づいて集計しており、1期前において「事業を開始していない」と回答した事業者は集計から除いている。
2.ここで「経営計画」とは、当面の収支計画、また、それらを達成するためのアクションプランや資金繰り計画などについて策定したものを指す。