コラム
1-1-2
中小企業金融の現状
1. 中小企業金融を取り巻く現状
感染症の感染拡大時における中小企業・小規模事業者(以下、「事業者」という。)への資金繰り支援策等を経て、民間金融機関における実質無利子・無担保融資(以下、「民間ゼロゼロ融資」という。)の返済も本格化する中、足下では、物価高騰・人手不足といった厳しい経営環境下で、事業者は複雑化する経営課題への対応が求められている。そうした中で、中小企業金融は、引き続き重要な局面を迎えている。
感染症の感染拡大時に講じた民間ゼロゼロ融資については、2024年12月末時点で7割近くが完済又は返済中であるものの、信用保証協会の代位弁済率は感染拡大前の水準に到達しつつあり、今後は、2023年に措置した「コロナ借換保証」の返済が本格化していく点にも注意が必要である(同保証利用者のうち、約8割が2年以内の据置期間を設定している)。
加えて、収益力改善・事業再生・再チャレンジを一元的に支援する中小企業活性化協議会においては、小規模事業者からの相談を中心に、2024年4月以降の相談件数は前年同期比約20%増、再生計画策定件数は同約13%増、再チャレンジ支援に至っては同約70%増となるなど、感染症の感染拡大後の経営環境下で支援のニーズも高まっている現状がある。
コラム 1-1-2①図 民間ゼロゼロ融資の保証債務残高推移(借換分含む)(2020年4月~2024年12月)
| 年 | 民間ゼロゼロ融資の保証債務残高 (兆円) | 伴走支援型特別保証・コロナ借換保証における借換分 (兆円) | 合計 (兆円) |
|---|---|---|---|
| 2020年 | 0.5 | 0.0 | 0.5 |
| 2021年 | 21.0 | 0.0 | 21.0 |
| 2022年 | 19.5 | 0.0 | 19.5 |
| 2023年 | 16.0 | 0.5 | 16.5 |
| 2024年 | 14.0 | 0.0 | 14.0 |
資料:(一社)全国信用保証協会連合会提供資料より中小企業庁作成
(注)1. 民間ゼロゼロ融資の借換に係る信用保証制度として、伴走支援型特別保証(2021年4月~2022年12月)及び後継制度のコロナ借換保証(2023年1月~)を措置。
2. 「伴走支援型特別保証・コロナ借換保証における借換分」には、感染症の感染拡大前の債務(民間ゼロゼロ融資以外の債務)の借換分を含むため、実際の民間ゼロゼロ融資分の保証債務残高は約14兆円以下となっている。
第1節
第2節
第3節
第4節
第5節
第6節
第7節
第8節
第9節