3. 研究開発・イノベーション活動
第2-2-41図では、企業規模を拡大するに当たり重要な投資戦略として、スケールを問わず一定割合の事業者が「研究開発」と回答しており、スケールアップにおいて重要な戦略の一つであることを確認した。また、研究会においても、成長企業の課題として、自社の軸となる製品・サービスの基盤技術・コア技術を基にした、製品・商品・サービス開発や、生産技術の維持・強化などを指摘している。本項では、研究開発の動向を概観しながら、イノベーション活動の取組状況、その目的や効果等について、スケールアップ
との関係性に焦点を当て、分析を進めていく。
①研究開発の動向
まず、我が国における企業の研究開発の動向を概観するために、経済産業省「企業活動基本調査」を用いて、研究開発費の推移について確認する。これを見ると、研究開発投資は、「中小企業」では約30年にわたって横ばいであったが、ここ数年で積極化しており、2022年度は「中小企業」、「大企業」共に前年度に比べて研究開発費が増加していることが分かる(第2-2-69図)。
第2-2-69図 研究開発費の推移(企業規模別)
| 年度 | 大企業 (兆円) | 中小企業 (兆円) |
|---|---|---|
| 1994 | 7.5 | 0.5 |
| 1996 | 8.5 | 0.5 |
| 1998 | 9.0 | 0.5 |
| 2000 | 9.5 | 0.5 |
| 2002 | 9.5 | 0.5 |
| 2004 | 10.5 | 0.5 |
| 2006 | 12.0 | 0.5 |
| 2008 | 12.5 | 0.5 |
| 2010 | 10.5 | 0.5 |
| 2012 | 11.5 | 0.5 |
| 2014 | 13.5 | 0.5 |
| 2016 | 14.0 | 0.5 |
| 2018 | 14.5 | 0.5 |
| 2020 | 14.0 | 0.5 |
| 2022 | 16.2 | 1.4 |
Line graph showing Research and Development Expenses (in billion yen) from 1994 to 2022 for Large Enterprises (blue line) and Small and Medium Enterprises (orange line). The Y-axis ranges from 0 to 18 billion yen. The X-axis shows years from 1994 to 2022. Large enterprises show a significant upward trend, ending at 16.2 billion yen in 2022. Small and medium enterprises remain relatively flat, ending at 1.4 billion yen in 2022.
資料:経済産業省「企業活動基本調査」再編加工
(注)中小企業と大企業の分類は、中小企業基本法上の定義に基づく。