4. 海外展開

第2-2-41図では、企業規模を拡大するに当たって重要な投資戦略について、スケールが大きくなるほど「輸出の開始・拡大」と回答している事業者の割合が高くなっており、将来的に100億企業を目指すに当たっては重要な戦略である可能性を確認した。また、先行研究 48 では、中小企業による輸出の実施効果について、「高い生産性を有するなど稼ぐ力のある企業が輸出を行っており、また輸出を通じて更に稼ぐ力を高めていると

いった面」があること、さらに「輸出企業においては、海外企業との競争環境の中で自社の製品に競争力をもたせるための研究開発が積極的に行われ」る結果、売上増加に加え、経常利益や付加価値の向上にもつながり得る可能性を指摘している。本項では、輸出と海外直接投資を中心に、海外展開の実施状況、その目的や効果等について、スケールアップとの関係性に焦点を当て、分析を進めていく。

48 内閣府政策統括官(経済財政分析担当)(2023)は、経済産業省「企業活動基本調査」を用いて、輸出企業と非輸出企業における、売上高・経常利益・付加価値生産性・研究開発実施率の水準の差について分析しており、中小企業において、いずれも輸出企業の方が高い水準であることを示している。