第2-2-29図は、経営判断において意思決定が必要な事項と、その意思決定者を明確にする取組である、「意思決定プロセスの明確化」の取組状況について、スケール別に確認したものである。これを見ると、スケールが大きくなるほど「十分取り組んでいる」又は「ある程度取り組んでいる」と回答した割合が高くなる傾向にあり、スケール間の差に着目すると、「10億円未満」と「10億円以上~50億円未満」の間で最も大きいことが見て取れる。
続いて、「意思決定プロセスの明確化」の取組状況とスケール変動状況の関係性について見ていく。これを見ると、いずれのスケールにおいても、「取り組んでいる」と回答した事業者の方がスケールアップを実現した割合が高いことが分かる。この調査結果から一概にはいえないが、意思決定プロセスを明確化し、迅速かつ適切な経営判断を行うことができる体制の整備を進めることが、スケールアップを実現する上で重要である可能性がうかがえる(第2-2-30図)。
第2-2-29図 意思決定プロセスの明確化に向けた取組状況(スケール別)
| スケール (n) | 十分取り組んでいる | ある程度取り組んでいる | あまり取り組んでいない | ほとんど取り組んでいない |
|---|---|---|---|---|
| 10億円未満 (n=17,106) | 15.4% | 50.2% | 22.8% | 11.6% |
| 10億円以上~50億円未満 (n=5,934) | 22.0% | 59.2% | 16.1% | 2.7% |
| 50億円以上~100億円未満 (n=917) | 24.6% | 60.1% | 13.2% | 2.1% |
| 100億円以上 (n=556) | 29.0% | 57.7% | 11.7% | 1.6% |
Horizontal stacked bar chart showing the status of 'Clarification of Decision-making Process' by company scale. The chart shows four levels of effort: 'Fully implemented', 'Partially implemented', 'Not very implemented', and 'Almost not implemented' across four size categories.
資料:(株)帝国データバンク「令和6年度中小企業の経営課題と事業活動に関する調査」
(注)ここでのスケールは、直近(1期前)の売上高に基づいて集計しており、1期前において「事業を開始していない」と回答した事業者は集計から除いている。