第2-2-65図は、PMIの取組状況別に、実施したM&Aの評価を確認したものである。これを見ると、いずれの取組においても、「取り組んだ」と回答した事業者は、「取り組んでいない」と回答した事業者に比べて、実施したM&Aについて
「想定以上の効果が得られた」と評価している割合が高いことが分かる。この調査結果から一概にはいえないが、PMIの取組は、M&Aの効果を高めることにつながる可能性がある。
第2-2-65図 実施したM&Aの評価(PMIの取組状況別)
(1) 経営統合
| 取組状況 | 想定以上の効果が得られた | 想定した効果が得られなかった |
|---|---|---|
| 取り組んだ (n=771) | 81.2% | 18.8% |
| 取り組んでいない (n=378) | 69.3% | 30.7% |
(2) 信頼関係構築
| 取組状況 | 想定以上の効果が得られた | 想定した効果が得られなかった |
|---|---|---|
| 取り組んだ (n=993) | 79.3% | 20.7% |
| 取り組んでいない (n=156) | 64.7% | 35.3% |
(3) 業務統合
| 取組状況 | 想定以上の効果が得られた | 想定した効果が得られなかった |
|---|---|---|
| 取り組んだ (n=790) | 82.3% | 17.7% |
| 取り組んでいない (n=359) | 66.3% | 33.7% |
資料:(株)帝国データバンク「令和6年度中小企業の経営課題と事業活動に関する調査」
(注)1.組織形態について「法人」と回答した事業者に聞いたもの。
2.直近5年間程度において、他社又は他社事業を買収(M&A)したと回答した事業者に聞いたもの。「他社の買収」とは議決権過半数に当たる株式を取得すること、「他社事業の買収」とは事業譲受のことと定義している。いずれも有償・無償かは問わない。
3.ここでの「経営統合」とは、経営理念や将来像、行動指針といった価値観を買収企業と被買収企業の間で統合することを指す。
4.ここでの「信頼関係構築」とは、組織・文化の融合に向けた取組を指す。具体的には、被買収企業の経営者・従業員の不安・不信感を払拭して協力を得ること、被買収企業の社外関係者(販売先・仕入先・取引金融機関・地域等)との意思疎通により関係を維持すること等を指す。
5.ここでの「業務統合」とは、事業機能(製造・調達・物流・営業)や管理機能(人事・会計・財務・法務)に関する統合を指す。
6.「取り組んだ」とは、「大いに取り組んだ」、「ある程度取り組んだ」と回答した事業者の合計。「取り組んでいない」とは、「あまり取り組んでいない」、「取り組んでいない」と回答した事業者の合計。
7.「実施したM&Aの評価」は、自社事業に最もプラスの効果を及ぼしたと思うM&Aについて聞いたもの。「想定以上の効果が得られた」とは、「想定を超える効果が得られた」、「想定した効果が得られた」と回答した事業者の合計。「分からない」と回答した事業者を除く。