第2-1-5図は、製品・商品・サービスの差別化への意識及び経営戦略策定や新規事業の検討における外部環境、すなわち市場環境への意識の有無別に、売上高の変化率(中央値)、経常利益の変化率(中央値)を見たものである。差別化・市場環境の両方を意識している事業者は、両指標とも高い水準であることが分かる。また、差別化のみ意識している事業者は、市場環境のみ意識してい
る事業者に比べて、両指標とも高い水準であることが分かる。この調査結果から一概にはいえないが、市場環境を重視することも重要ではあるものの、中小企業では、製品・商品・サービスの差別化への取組が業績向上に寄与する可能性が示唆される。まずは、自社の経営資源をいかした独自性のある製品・商品・サービスの供給に取り組むことが求められるといえよう。
第2-1-5図 売上高、経常利益の変化率(差別化への意識・市場環境への意識の有無別、中央値)
(1)売上高の変化率(中央値)
| 意識レベル | 売上高の変化率(中央値) |
|---|---|
| 差別化を意識している×市場環境を意識している (n=13,936) | 7.5 |
| 差別化を意識している×市場環境を意識していない (n=2,009) | 5.7 |
| 差別化を意識していない×市場環境を意識している (n=513) | 2.7 |
| 差別化を意識していない×市場環境を意識していない (n=1,115) | 2.0 |
(2)経常利益の変化率(中央値)
| 意識レベル | 経常利益の変化率(中央値) |
|---|---|
| 差別化を意識している×市場環境を意識している (n=10,395) | 36.0 |
| 差別化を意識している×市場環境を意識していない (n=1,453) | 29.9 |
| 差別化を意識していない×市場環境を意識している (n=370) | 19.1 |
| 差別化を意識していない×市場環境を意識していない (n=760) | 17.9 |
資料:(株)帝国データバンク「令和6年度中小企業の経営課題と事業活動に関する調査」
(注)1.「差別化を意識している」は、製品・商品・サービスに関して競合他社に対する差別化として重視する要素を聞いた設問で「特に差別化を意識していない」以外を回答した事業者の合計。「差別化を意識していない」は同設問で「特に差別化を意識していない」と回答した事業者。
2.「市場環境を意識している」は、経営戦略策定や新規事業の検討で重視する外部環境を聞いた設問で「特に外部環境は重視していない」以外を回答した事業者の合計。「市場環境を意識していない」は同設問で「特に外部環境は重視していない」と回答した事業者。
3.売上高、経常利益の変化率は、2023年と2018年を比較して算出したもの。