3. 宣言の取組状況調査の実施と宣言企業へのフィードバック文書の送付

<宣言の取組状況調査の実施>

宣言企業の取組状況を把握し、実効性の向上につなげるため、宣言企業に対する調査に加えて、受注側企業に対して取引先の宣言企業の取組状況を確認する調査を、2022年度より毎年度実施している。2024年度は、宣言数拡大に伴い、宣言企業調査、受注側企業調査ともに2023年度より配布企業数を増加して実施した。

コラム1-1-8①図は、「受注側企業が、発注側の宣言企業に対して行ってほしい支援や連携の取組」、「受注側企業が、発注側の宣言企業(大企業)が力を入れていると感じる支援や連携の取組」、「宣言企業(大企業)が、サプライチェーンの課題への対応、共存共栄に向けて、取引先と連携や支援している取組」について、それぞれ上位5項目を示したものである。受注側企業が発注側である宣言企業に期待する取組、受注側企業が発注側である宣言企業が力を入れていると感じる取組のいずれにおいても「働き方改革」の取組支援が最も多く挙げられた。

コラム 1-1-8①図 パートナーシップ構築宣言の取組状況調査概要①
下請企業が、発注側の宣言企業に対して行ってほしい支援や連携の取組(複数回答)
(n=3,951 ※「特になし」と回答した企業を除く)
下請企業が、発注側の宣言企業(大企業)が力を入れていると感じる支援や連携の取組(複数回答)
(n=6,237 ※「特になし」と回答した企業を除く)
【回答が多かった上位5項目】 【回答が多かった上位5項目】
1 働き方改革 43.2% 1 働き方改革 45.7%
2 人材育成・人材マッチング 20.7% 2 健康経営、労働安全衛生 36.0%
3 健康経営、労働安全衛生 18.7% 3 グリーン化 24.6%
4 データの相互利用 15.4% 4 サイバーセキュリティ関係 22.5%
5 IT機器、設備導入 14.8% 5 データの相互利用 18.3%
宣言企業(大企業)が、サプライチェーンの課題への対応、共存共栄に向けて、取引先と連携や支援している取組(複数回答)
(n=1,369 ※「特になし」と回答した企業を除く)
【回答が多かった上位5項目】
1 グリーン化 32.3% 2 EDI(共通取引基盤)導入 29.5%
3 健康経営、労働安全衛生 28.3% 4 働き方改革 25.6%
5 データの相互利用 24.1%

資料:経済産業省「第6回 未来を拓くパートナーシップ構築推進会議 資料2-3 宣言の取組状況調査等」(2025年2月)

受注側企業調査においては、下請中小企業振興法の「振興基準」のうち、取引適正化の重点5課題(コラム1-1-8②図(1)~(5))に関する宣言企業の取組状況を確認した。受注側企業5社以上から回答の集まった宣言企業の結果を見ると、「(1)価格決定方法の適正化」の「①価格協議について」では、全ての企業が8割以上の受注側企業との協議に応じていることが分かった。価格転嫁については、大半の宣言企業で4割以上の転嫁率となったが、価格転嫁の裾野が広がりつつある中で、転嫁率の上昇を図っていくことが課題である。

また、「(2)型取引の適正化」、「(3)支払条件の改善」、「(5)働き方改革に伴うしわ寄せ防止」については、前年度に比べ、改善傾向にあるが、問題となり得る行為を指摘された宣言企業も確認された。