コラム
2-2-1 ④図
人材の確保・育成、組織体制の構築
<中小企業における人材・組織面の課題>
- ● 経営者や経営幹部の経営・ファイナンス・マネジメントに関する知識や新しい技術等に対するリテラシーの不足。
- ● 部分最適・労働投入に頼るマネジメントに陥りがち。
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● 自分たちで人を育てる土壌を持てていない。
- ➢ 大企業に比べて人材開発・教育が弱く、教える層も薄い。
- ➢ 社員教育に時間を割けず、人材育成がOJT型。十分な新人教育ができていない。
- ➢ 社内のバックアップ体制が乏しく、経営者自身や経営幹部が中長期研修を受講することが難しい。その結果、経営者を支える右腕・中核人材が育たない。
- ● AI等の新しい技術を身に付けた専門人材の確保・育成が難しい。
- ● 社内CFO人材がおらず、資金の相談相手が銀行や税理士、会計士が中心となり、エクイティの選択肢に至らない。
<成長企業の人材・組織戦略>
- ● 経営者自身が経営リテラシーを高め、部分事業主ではない独立した経営者として、多くのステークホルダーに対応しながら経営。
- ● 右腕人材・経営幹部に経営の共通言語を身に付けさせ、組織としての経営リテラシー、経営戦略の実行力を向上。
- ● 売上高が大きくなると、部門の統括者を設置したり、その下の各部署の責任者を配置するなど組織構築を実施。
- ● 会社の規模に応じて求められる管理者の役割を把握し、全体最適で視野を広くもったマネジメントのカルチャーへの転換と適材適所によるマネジメント体制の構築。
- ● 人手不足社会でも全体として付加価値を高めることができるよう、労働投入のみならず、資本も含めたトータルでのマネジメントを構築。
- ● 社員にも経営マインドを身に付けさせ、売上を伸ばすためにはどのようなビジネスを行うべきか、今の延長線上ではない視点から考えさせるなど、社員教育に力を入れる。
- ● 人材マッチングサービスや複業人材を有効活用して専門人材を獲得。また、M&Aによってチームごと人材獲得。
資料:中小企業庁「中小企業の成長経営の実現に向けた研究会第2次中間報告書」
4. 今後の政策の方向性について
中小企業庁では、本研究会での議論を踏まえ、成長のきっかけ、後押しとなる環境整備を行うため、成長段階に応じたシームレスな支援を行う旨の方向性を打ち出した。
令和6年度補正予算では、持続的な賃上げの実現に向けた中小企業の成長投資支援として、「成長加速化補助金」や「100億企業育成ファンド出資事業」の新設など、令和7年度税制改正では、中小企業経営強化税制の拡充を行った。
経営者の挑戦姿勢を後押しし、成長支援のインフラを整備することで、成長志向の中小企業経営者が顕在化し、各経営者が相互に刺激し合いながら高みを目指すエコシステム、機運が全国各地に生まれることを期待し、中小企業庁として、中小企業の飛躍的成長の実現を促進していく。