コラム 2-2-7②図 技術管理対話スキームの概要
① 事前報告
- 外為法55条の8に基づき、技術移転の契約前の報告を義務づける。
- あくまでも官民対話の端緒としての報告であるため、必要最小限の報告事項とする(1枚の様式)。
② 官民対話
- 現状・課題を認識共有した上で、支援策の検討、懸念情報提供、具体的対策の助言等を通じ、官民で技術管理の方策を検討。
③ インフォーム
- 原則として②までの解決を目指す。どうしても技術流出の懸念が払拭されない場合には、許可申請を求めるインフォームを発出する場合もある。
- 官民対話の中で、許可条件を付することが有効との結論となった場合に、インフォームを活用することもありうる。
資料:経済産業省作成
【事前報告の対象技術】(令和6年12月30日現在)
①積層セラミックコンデンサ、②SAW/BAWフィルタ、③電解銅箔、④誘電体フィルム、⑤チタン酸バリウム粉体、⑥炭素繊維、⑦炭化ケイ素繊維、⑧フォトレジスト、⑨非鉄金属ターゲット材、⑩走査型電子顕微鏡及び透過型電子顕微鏡
※対象技術は適時に追加等を行う。
(3)技術情報管理認証制度
技術流出対策は、社内の体制構築から始まり、物理的な情報管理から電子情報の管理まで、様々な観点からの対策を進める必要がある。特に中堅・中小企業にとっては体系的な取組が困難な状況であるため、平成30年より産業競争力強化法に基づき、国が定める基準に沿って事業者が適切な情報管理体制を構築していることを国が認証する「技術情報管理認証制度(TICS)」を開始した。令和6年8月には、事業者が取るべき対策をより分かりやすくし、社会環境の変化に対応した基準の抜本的な改正を行った。
TICSは中堅・中小企業の経営資源の状況に配慮し、取得に必要な時間が短く(早くて1か月~2か月)、取得費用も低いことが特長である。認証機関は必要に応じて事業者の状況に沿った情報管理方法について指導・助言を行い、情報管理を始める事業者にとっても取り組みやすい制度となっている。認証を取得すると、取引先に適切な情報管理体制が整備されていることを示すことができ、取引先からの信頼獲得につながるほか、取引の拡大や新たな取引の獲得にもつながる。また、従業員の情報セキュリティ意識の向上にも寄与し、人を通じた情報流出リスクの低減にもつながるといった声も寄せられている。