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アトツギ甲子園と後継者支援の裾野拡大

1. アトツギ甲子園による後継者育成支援の機運醸成

全国の経営者の平均年齢は2024年には平均60.7歳 73 となっており、中小企業・小規模事業者においても高齢化はますます進んでいる。中小企業・小規模事業者が、将来にわたり、その活力を維持していくためには、後継者、特に若い年齢の後継者を育成し、円滑な事業承継によって企業価値を次世代に引き継ぎ、更に事業を成長させることが必要不可欠であり、政府としても支援を行っていく必要がある。

こうした観点から、中小企業庁では令和2年度より、39歳以下の後継予定者を対象に、承継先の経営資源を活用した新規事業のアイデアを競うピッチイベントである「アトツギ甲子園」を開催している。書類審査を突破した後継者には、地方大会、決勝大会前に、先輩経営者等によるメンタリングや審査委員からの指摘といった、事業をブラッシュアップする機会を提供しており、若き後継予定者が承継先の経営資源を見直し、新たな事業アイデアを考えるきっかけを与えている。さらに、審査委員等の第三者から評価を受けることができるだけでなく、メディア取材や登壇機会の増加、新たな取引先の獲得などにつながることも期待でき、事業の更なる発展が望める。なお、大会出場者への補助金等の優遇措置の付与、表彰者に対する、事業化に向けた追加のメンタリング支援により、若き後継予定者の経営者マインドの醸成とともにそのアイデアの事業化、早期の事業承継を後押ししている。

実際に、2024年8月、過去(第1回から第4回)にアトツギ甲子園に出場した者に対して、アンケート調査を実施したところ、アンケートに回答した者の27.5%が事業承継済みと回答し、そのうち88%が39歳以下で事業承継をしていることが分かった。交代後に就任する経営者の平均年齢が52.7歳 74 であることを踏まえると、中小企業の事業承継においてアトツギ甲子園は早期の事業承継を促進しており、十分な効果が表れているといえる。今後も政府として、後継者育成支援に取り組んでいく。

73 (株) 帝国データバンク「全国『社長年齢』分析調査(2024年)」

74 (株) 帝国データバンク「全国『社長年齢』分析調査(2024年)」