知的財産権を取得することそのものが目的とされ、実際に使用されていない知的財産権も一定程度存在しており、こうした権利をいかに使用に結びつけるかといったことも従来からの検討課題となっている 47 。
第2-2-84図は、知的財産権の使用状況を見たものである。これを見ると、大企業に比べて、中小企業の方が知的財産権の使用に向けた意識が高い
いことが見て取れる。特許権の使用率を見ると、「大企業」では約3割であるのに対して、「中小企業」では約7割と、使用を前提として特許権を取得していることが分かる。さらに、特許権以外の権利についての使用率は8割を超えるなど、中小企業による知的財産権の取得は使用に直結していることがうかがえる。
第2-2-84図 所有する知的財産権の使用率
(1) 特許権の使用率
| 企業規模 | 使用率 |
|---|---|
| 大企業 | 32.4% |
| 中小企業 | 66.4% |
(2) 中小企業における、知的財産権の使用率
| 権利の種類 | 使用率 |
|---|---|
| 特許権 | 66.4% |
| 実用新案権 | 84.0% |
| 意匠権 | 83.6% |
| 商標権 | 84.2% |
Two bar charts showing the usage rate of intellectual property rights. Chart (1) compares the usage rate of patents between large and small enterprises. Chart (2) shows the usage rates of patents, utility models, designs, and trademarks for small enterprises.
資料:中小企業庁「中小企業実態基本調査」、経済産業省「企業活動基本調査」再編加工
(注) 1.中小企業は「中小企業実態基本調査」(令和4年度決算実績)から集計しており、大企業は「企業活動基本調査」(2022年度実績)から集計している。
2「使用率」とは、各知的財産権の所有件数に占める使用件数の割合。
3.法人企業のみを対象として集計している。
47 2020年版中小企業白書第2部第1章第5節においても、同様の問題意識を踏まえ、知的財産権戦略について分析している。